--.--.-- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | |

2012.08.07 20:29

これまでの記事を振り返っていたら、「教室でできるビジョントレーニング①」というのを見つけました。(汗)
①とつけている限りは、②、③・・・って続けるつもりだったのでしょうね~。 今、見て驚いてしまいました 笑

ということで、今回は久々にビジョンについて記事にしてみます。


さて、私のクラスのお子さんや、相談に来られるお子さんについては、必ず簡単な眼球運動のアセスメントをするようにしていますが、本当に「ん?」と気づく場合が少なくありません

サッケード(衝動性眼球運動)では、上下、左右の飛ばしは比較的スムーズなのに、「斜め」になると急にがたつきが見えるお子さん。

注視がキツいようで、パスート(追従性眼球運動)をしおえると激しくまばたきをするお子さん

輻輳が苦手で、すぐに指標が2つに見えるというお子さん

パスートや、「眼力カード」をしていると、こちらの指示よりも早く眼が動いちゃうお子さん。じっと止まることも、意外と難しいものなのです。

ほんと、それぞれですけれども、何らかの躓きを見る場合がほんとうに少なくありません。


今日は、一人のお子さんのトレーニングの一例を挙げてみます。


 注視が苦手で、眼球の動きが少ないお子さん

 黒板や、興味のある絵などはぱっと見ますが、じっと見ることはあまりありません
 音読は好きで、大きな声で一生懸命読みますが、行の読み飛ばしがあります。
 字を書くのも好きで、一生懸命書きます。
 読みも書きもあまり長時間は難しくて、疲れやすいようにも見えます。

 少し、斜めから見るような見方をすることがあります。
 ボール運動は、苦手で、止まっているボールを足でけったり止めたりすることはできますが、
 自分に向かってくるボールを受けるのが苦手です。

 輻輳が苦手で、ほとんど両眼がよりません。 
 サッケードでは、眼の動きというよりも首をふって、中心窩でとらえているようです。

 ① DEMの推移

  定期的(約2か月に一度)に、DEM検査をとり、眼球運動の状態を見ています。

  昨年5月   縦読み合計 52秒2   横読み  読めず 

  今年3月   縦読み合計 35秒3   横読み  90秒    比率 2.54
 
  今年6月   縦読み合計 30秒4   横読み  46秒2   比率 1.35

 
  7歳の平均値  縦読み合計  42秒3  横読み  62秒5   比率  1.5
        *「学習につまずく子どもの見る力」 奥村智人・若宮英司 編著 明治図書より


  比率が、1に近づくほど、横読みに見られる数字間のスペースも
 正確にとらえることができるようになっていることが言えます。 
  このお子さんの比率も、すいぶんと「1」に近づいてきていて、「読み飛ばし」が減ってきています。

  

 ②ビジョントレーニングの様子

視覚については、眼球運動全般に滑らかさをつけていくことをねらいとしました。
また、図形の認知に苦手さもあるので、そのあたりを考えて組み入れたものです。


 数字にタッチ
  
  キョロキョロと効率よく眼を動かしてすばやく数字を探し、タッチしていきます。
  慣れてくれば、1とばかしとか、逆からとか、いろいろなバリエーションもできます。

  DSC01986_convert_20111024230304.jpg

  チーズの板
 
  これ、欲しかったものが販売中止になっていて、代わりに購入していただいたものです。
 目と手の協応、集中力、いろいろなことに使えてとてもいいです。
 じーっと、ゆっくりと動く指標を見続けます。注視、パスートの練習にもなります。
 なかなかうまくいかないのですが、これくらいの「失敗体験」もいいものです


                       IMG_13622_convert_20120716032340.jpg

  フープあそび

  これは、クラスでよくやっています。
 全身運動にもなるし、覚醒を整えるのにも役立ってます。
 「ピンク!」と言ったらピンクの輪に入ったり、ジャンケンをして陣地とりをしたり。また、投げてキャッチしても痛くないので、手でキャッチしたり頭を通したり、楽しく遊んでます。
 近づいたり、追いかけたり、両眼でしっかり見てとらえます。

IMG_0034_convert_20120424020921.jpg

  シェイプバイシェイプ
  これは、神戸の北出勝也先生のところでいただいた視覚認知トレーニングによいパズルです。
 正方形、三角、平行四辺形などの簡単な形を組み合わせていきます。
 図形認知を高めるのによいです。集中力もつきそうです。ヒントカードの出し方により、難易度が変えられて、繰り返し楽しめます

                           IMG_1373_convert_20120807194229.jpg

 バランスボール
 バランスボールは、椅子代わりに使ったり、一番使用頻度が高いかもです。
 バウンドさせたり、両足をしっかりつけて、上体をそらせたり、うつぶせになって片手で支えたり、いろいろな体操をしながら、体幹のトレーニングにもなります。

 これは、バランスボールでバウンドしながら、ジャンケンをしているところです。
 動きながらジャンケンを見て、勝ち負けを判断しています。(前庭動眼反射)
 ジャンケンに熱中するとバウンドを忘れたりします。複数の作業を同時に処理することも求められます。
 さらに、あっち向いてホイ!を入れたり、瞬間的に数字を見せてたし算をしてもらったり、
 いろいろとアレンジしています。
 これもとても楽しくトレーニングできています。

DSC04679_convert_20120807193812.jpg


③ まとめ

 1年ほど、少しずついろいろなトレーニングをしていて、眼の動きが少しずつ滑らかになってくると、疲れにくくなるようです。
 学校では、次々と新しい学習に入り、そのたびに見通しが立たなかったり、理解するのに時間がかかったり、わからないことが増えたりするのに、さらに眼球の動きに躓きがあり、視覚情報を取り入れる段階でハードルができてしまっては、大きなストレスとなります。
 お子さんの意欲や集中にも影響してしまいます。
 学習に入る前提として、「見る力」を今後も見ていきたいと思っています。
 
  
  
  


  

 
スポンサーサイト

| 視知覚、見ること | コメント(0) | トラックバック(0) | |

2011.10.24 23:33

4月から、お子さんの「見る」力については、アセスメントを続けています。

入学当初から、黒板や教科書をあまりじっと見ないですぐに目をそらしてしまい、注視がきつい様子が見られました。
少し長い間物を見ると、目をこすったりまばたきをたくさんしています。
また、絵が描けなかったり、ひらがなの始筆の位置が分からないなど、視知覚の弱さも見られました。

パスート(追従性眼球運動)や、サッケード(衝動性眼球運動)も、きつそうで、すぐにやめてしまったり、
目をこすったりして、「だめ~」と言っていました。
なめらかに動かすことも難しく、少しがたつきが見られました。


DEMを1、2か月に1度程度とって、経過を見ています。
また、サッケード、パスートなどの眼球運動の映像も定期的にとり、観察をします。

このような様子から、主に、注視や視知覚については、
教室でビジョントレーニングに取り組んでいます。

① 数字タッチ

DSC01970_convert_20110905211511.jpg

DSC01986_convert_20111024230304.jpg


ホワイトボードに、1~20くらいの数字を書いたマグネットを貼っています。
ヨーイ、ドンで、数字を言いながらタッチしていきます。
目をキョロキョロっと動かします。ぱっぱっとピントを合わせ、文字を読み、判断します。

これは、いろいろアレンジができます。

逆唱しながらタッチ
奇数は右手、偶数は左手、などと交代でタッチ
バランスボードに乗ってタッチ
タッチするだけじゃなくて、枠に入れていく


などなど。 手軽で短い時間にできるので、授業の終わりや初めの少しの時間に遊び感覚でよくやっています。

② ジオボード

 これも難易度がつけられて、いいですね。楽しく取り組めます。また、透明なので正解と重ねあわせることができて、よくわかっていいです。

DSC00728_convert_20111024230232.jpg

③ 視覚支援ドリル
 分野、レベルで冊子が分かれていて、カラーなので楽しく取り組めます。
大阪医科大学LDセンターの 奥村先生と、アットスクールの共同開発です。
http://www.springs-h.jp/knock/

「点つなぎ」「ぐるぐる迷路」「マスコピー」などを中心に取り組んでいます。
鉛筆の先を見続けて、はみ出さないようにしっかりと線を書いたり、上下や左右を何度も往復しながらすばやく見ることなど、このプリントでトレーニングができます。

④ 昔遊び
 お手玉、けん玉、おはじき・・・、昔の遊びには、目の動きをよくするような遊びがたくさんあります♪
教室に昔遊びの道具を置いて、遊べるようにしています。


 
まだまだ、いろいろ取り組んでもいますが、
本当に、楽しい遊びの中に、たくさん眼の動きを高めるようなものがありますね。
その視点を持って、遊びをセッティングすることで、効率よく、何より意欲的にトレーニングができるのかもしれませんね。

ビジョントレーニングについては、西風さんの研修会などで、いろいろヒントをいただき、取り組んでいます。
また、奥村先生にもいろいろ相談にのっていただいています。

1つ、気を付けているのは、「弱いところを高めるトレーニングは、本人には大きな負担になる」ということを
忘れない、ということです。

自分でも、限界まで目を左右にすばやく動かそうとすると、何回もしているととてもキツイです。
眼球を動かすのは、決して楽じゃないな、と実感します。
決して大きな負担にすることなく、これからも続けることができればなと思います。






| 視知覚、見ること | コメント(4) | トラックバック(0) | |

2011.03.02 00:06

つなみが、教科担任制で「国語」を担当していることは、前回述べました。
で、5年生の国語を教えているのですが・・・。

5年生のAくんは、以前から学習の遅れが心配されているお子さんでした。
実際、1学期に教えていて、実感としてその姿が捉えられてきました。

特に気になったのが、漢字を書くことのつまずきです。
漢字が覚えられないというのは、保護者さんの主訴からもあり、前年度の校内委員会でも聞いてはいました。
保護者さんもお仕事が忙しい中、協力的で、WISC-Ⅲなどのアセスメントもとって話し合いなどはしていました。

ですが、実際に自分が関わり、観察して気になってきたのは「漢字のミスの傾向」です。
「手」「事」という漢字などを書くと、「横画」が多くなるミスをします。

他にも、複雑な漢字が捉えにくい、一度にたくさんの問題を見ると、お手上げ状態になってしまっている、という姿が見られました。
また、斜めに見る。目を細める。本読みにたどたどしさがある。など、気になる姿を見せていました。

WISCや、K-ABCからも、スローラーナーであろうということが考えられましたが、
眼球運動の悪さから、学習が困難な状態が長く続いたことが、さらなる負担となっているのではないか。

「見て」判断して、書く、話すという一連の活動に時間を費やしているため、授業についていけない状態となっているのではないか。

「見る」ことに意識を振ることで、自信を取り戻し、本人の意識の改革と、意欲の持続につながるのではないか。
何より、見えやすさを実感することで、学習効果もあがるのではないだろうか。

という仮説が浮かびました。


夏休み以後、ある方から助言も頂いて、2学期に、眼球運動のアセスメントを行いました。
保護者さんに、検査を見ていただき、眼球の動きの悪さや、遠方視力の低さをお話しし、まずは、メガネの処方をうけていただき、メガネをかけることをお願いしました。

そして、神戸のオプトメトリストである北出勝也先生の指導のもと、ビジョントレーニングを行いました。

約半年後、眼球運動の検査を再度実施しました。

DEMの数値はかなりの向上を認めました。

眼球の動きも随分よくなっていました。サッケードや、パスートといった、指標を眼で追う運動では、始めは眼だけで追うことが難しく、顔が一緒について動いていたのが、頭をまったく動かさずにできるようになっていました。
また、眼球の動きそのものが少しがたつきが見られていたり、素早く動かすということができにくかったのですが、動きがスムーズになり、素早い動きもできるようになってきていました。

その眼の動きの明らかな改善に、私自身も嬉しくて「すごい、眼の動きがよくなってるよ~、練習よく頑張ったね~!」と声をかけました。

今、そのお子さんは、漢字の学習に、意欲的に取り組んでいます。
小テストは、1学期は50点程度だったのが、今では毎回は80点近くの点数がとれるようになってきています。

これには、トレーニングの効果と、もう一つは「自信」が大きな力となっているんじゃないかな、ということを感じます。

普段は学習で困っていることで、自信がなく、褒められる経験も少なかったAくん。
眼の動きがよくなった!ということが、彼の自信となり、さらなる意欲へと結びついてくることができているようなのです。

まだ、この眼球運動の向上そのものが、学力に直結しているとは言い難いところもあり、さらに継続したトレーニングと、定期的なアセスメントが必要です。

ですが、それよりも、自信が意欲につながり、さらに本人のモチベーションがアップしたことで、より意欲につながり効果が表れているように感じます。

自信ができ、それがまたさらなる努力を産み出す。プラスへのスパイラルができ、様々な事象が働いていく。すごいことですね。

お母さんは、これまでさほど気にしておられなく、保健室から視力検査の結果が返ってきても、本人が
「べつに。」と言っているのをそのまま受け止め、メガネはまあいいか、と思っておられました。

でも、メガネ屋さんで、「こんなになるまで、ほうっておいてよく頑張っていましたね。」と言われたり、何より本人が、
「わ~、見える。」
驚きの声を上げたことで、

「私はこれまで、この子に悪いことをしていたなあ・・。」
と反省した、とおっしゃっていました。

まさに、「見えにくさ」について、保護者さんはもちろん、「本人」に気づきがなかったことを裏づけているお話ですね。
本人は、見えにくい状態が普通に続いているので、だれもがこうなんだと思い込んでいることが少なくないといいます。
ここに気づけたことが、大きな出発となりました。

その後も、
視知覚についての支援としては、「視覚支援ドリル」などを毎日取り組んできてもらっています。

まだまだ継続ですが、話し合いながら進めていきたいと思っています。






| 視知覚、見ること | コメント(0) | トラックバック(0) | |


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。